不測のシーズンでもフル回転!

阪神能見篤史投手(40)が13日、甲子園での自主練習後にオンライン取材に対応。開幕後は連投やロングリリーフも辞さない意気込みを示した。プロ野球は最短で6月19日に開幕する方向となり、過密日程による連戦も予想される。先発、中継ぎと経験豊富な左腕が、投手陣を支える。

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先の見えない状況にも、能見は表情を変えない。プロ野球開幕は最短で6月19日を目指すことになった。「予定として決められたので逆算はすごくしやすくなるので、まずはそこに向けて、準備をしていく段階にはなります」と落ち着き払っていた。

新型コロナウイルスの影響で開幕が大幅に延期する異例のシーズン。試合数を消化するために、過密日程になる可能性はある。ブルペン陣にとっては過酷な夏を迎える恐れがあるが、ベテラン左腕は言い切った。「(ブルペンで)次、行くよと呼ばれるとやっぱり、チームとしても必要だから行ってくれ、ということをすごく感じるので。逆に連投が続いたほうが、意気に感じて投げられるかなとは思います」。昨季は移動日を挟んでの4戦連続登板を経験。NPB史上2人目となる、満40歳以上のシーズンでの50試合登板も達成した。これまでの最長は3連投だが、それ以上の連投も辞さない。

ロングリリーフもいとわない。選手個人の調整も難しく、先発投手が早い段階で降板するケースもある。「試合数も少なくなるし、そう簡単にゲームを落とせないというのが続くと、そうなると思う。リリーフは早い回でも、しっかり準備しているので大丈夫です」。11年から3年連続2ケタ勝利を挙げるなど先発としても経験豊富。28日に41歳になるが、体力面に不安を感じさせなかった。

「連投自体は僕自身は苦にならないのはあるんですけど。リリーフはみんなでカバーできるところもすごく多い」。今後は、キャンプ終盤のようにブルペンで100球投げる日を作るなど、開幕に向けて投球数を増やしていく。「球数を多く投げる日を作れば、もちろん体が覚えているので、うまく調整はできるかなと思います」。41歳シーズンもフル回転を誓った。【磯綾乃】

 

▼阪神能見は、これまで3連投が最長。06年4月25~27日、07年5月3~5日、18年6月27~29日と3度ある。チームの試合に連続登板したのは、07年5月3~9日(6、7日は試合なし)にかけて5連続登板したのが最長。セ・リーグの連続試合登板記録は75年山本和行(阪神)、83年久保文雄(大洋)、07年藤川球児、08年アッチソン(ともに阪神)、19年田口麗斗(巨人)の10試合連続。