ギータパワーは、やっぱり規格外! ソフトバンク柳田悠岐外野手(31)が、20年初本塁打を豪快に放った。ペイペイドームでの紅白戦に紅組の3番中堅で出場。1回1死二塁の第1打席で、逆方向となる左翼席へ2ランを運んだ。それでも本人は仕上がりを「50%くらい」と表現。チームの4年連続日本一を引っ張るべく、シーズンでも大爆発の予感だ。

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あっという間だった。柳田がカウント3ボールから、先発高橋礼の外角直球をフルスイング。ペイペイドームの左翼席中段で打球が弾む大きな音が響き渡ると、悠々とダイヤモンドを1周した。三塁側ベンチ前ではナインと「エアハイタッチ」。お決まりの「サイコーポーズ」はなかったが、気分は「サイコー」だった。

紅白戦に3番中堅で出場。1回1死二塁の第1打席で、逆方向となる左翼席へ2ランを運んだ。その後のオンライン取材。「今はまだ普通です。50%くらい」。えっ、これでまだ50%? 昨オフ手術した右肘の影響で春季キャンプB組スタートだったスラッガーは、すべてが規格外。シーズンでの大爆発を予感させる20年初アーチとなった。

柳田 自分の中でイメージを変えて打席に入った。結果はたまたまですが、スイングはよかった。今はシーズン同様、いろいろ試しながらやってます。結果より、どうやって球が見えるか、どんな反応をしているか、どんなスイングをしてるかが大事です。

28日は首周辺の張りを訴えて、紅白戦を欠場した。29日の練習も別メニューだったが、「もう問題ない」と復帰初打席でいきなり全開だ。工藤監督も「完璧でした」と絶賛した。

新型コロナの影響で今季は例年より23試合少ない120試合制になる。「キャリアハイは無理。チームの勝利に貢献していきたい。全試合出場してリーグ優勝します」。昨季はけがで38試合の出場にとどまった。チームが目指す4年連続日本一へ、開幕まで約3週間。まだ半分の状態で見せた逆方向への力強い打球に、今季にかける思いが込められていた。【浦田由紀夫】

<ソフトバンク柳田の紅白戦全打席>

◆25日(白組3番中堅)左飛、四球、三振

◆26日(白組3番中堅)右安(打点1)、左安

◆28日(欠場)

◆30日(紅組3番中堅)左本(打点2)、三振、三ゴロ

※3試合7打数3安打3打点