采配ズバリ! アレックス・ラミレス監督(45)率いる2位DeNAが「今季初オープナー」「2年ぶり純国産打線」「先発浜口以外で捕手高城起用」の3戦術がハマって3連勝。貯金を今季最多5とし、首位巨人とのゲーム差を2に縮めた。

打つ手がことごとく決まった。9連戦中でローテの谷間の月曜。5年ぶりの先発を務めた武藤が3回1失点で役割を果たすと、2番手国吉も2回2/3を2失点。今季1軍初登板の藤岡も打者1人を抑えてピンチの芽を摘んだ。6人の継投で逃げ切った指揮官は「今年初のオープナーでそれぞれのピッチャーがいい仕事をした」とうなずいた。

攻めては18年6月22日中日戦(ナゴヤドーム)以来の純国産打線がつながった。ここ5試合で10打数6安打の中井が2安打。9日ヤクルト戦(神宮)で1号満塁弾を放った倉本が2安打1四球と機能。試合前まで阪神戦打率4割5分5厘の大和は、相性通り2安打と押し出し四球で2打点をマーク。ソト、ロペス、オースティンの助っ人トリオが不在の中で11安打。野手の好不調を的確に見極め起用した指揮官は「選手によってはこのチャンスをものしてレギュラーをとろうと頑張っている。宮崎も中井もすごくいい形」と納得だ。

浜口の先発時以外で初のスタメンマスクとなる高城が好リード。「高城がうちのリリーフと組んだ時の防御率が良かった。浜口以外で使うタイミングとしては今日がベストと思ったんだ」と明かした。最大6・5差あった巨人と2ゲーム差。「勢いを止めず明日も勝ちたいね」。攻守一体。勢いは本物だ。【鈴木正章】