阪神飯田優也投手(29)とオリックス小林慶祐投手(27)の交換トレードが合意に達し、28日に両球団から発表された。

27勝27敗3分けでリーグ3位の阪神は開幕から救援陣に誤算が生じている。現在は守護神藤川が右上肢コンディション不良で2軍調整中。セットアッパー候補だった新外国人右腕エドワーズも開幕直後に右肩のコンディション不良を訴え、2軍調整が続いている。

6・5ゲーム差をつけられている首位巨人を猛追する上で、さらなるブルペン強化は課題の1つ。先発に加え、ロングリリーフもできる小林の加入はプラス材料となりそうだ。

飯田は12年育成ドラフト3位でソフトバンクに入団。14年に支配下選手登録を勝ち取り、18年途中に阪神にトレード移籍していた。今季の春季キャンプでは、山本昌臨時投手コーチ直伝のスクリューを習得するなど、開幕前には先発ローテーションの一角として期待されていた。

150キロを超える力のある直球を軸に、スライダーやフォークなど多彩な変化球も操る。プロ通算101試合に登板し、4勝6敗10ホールド、防御率は3・61。今季は1軍での登板はなく、ウエスタン・リーグ10試合登板で2勝1敗、防御率3・50だった。

飯田は球団広報を通して「突然のことで本当に驚いています。2年という短い期間でしたが、タイガースファンの皆様の期待に応えることができず、残念だという思いでいっぱいです。環境は変わりますが、これを良い機会だと考え、オリックスで活躍できるように精いっぱい頑張りますので、引き続き温かいご声援をよろしくお願いします」とコメントした。

一方の小林は通算69試合登板で、2勝3敗5ホールド、防御率5・25。今季は7試合に登板して0勝0敗、防御率4・05だった。千葉・八千代松陰から東京情報大、日本生命を経て16年ドラフト5位でオリックスに入団。社会人出身の経験豊富な右腕が、虎の戦力に加わった。

◆飯田優也(いいだ・ゆうや)1990年(平2)11月27日生まれ、兵庫県出身。神戸弘陵-東農大北海道オホーツクを経て12年育成ドラフト3位でソフトバンク入り。14年5月11日に支配下選手登録され、18年7月26日に現ソフトバンク松田遼馬との交換トレードで阪神へ移籍。187センチ92キロ。左投げ左打ち。

◆小林慶祐(こばやし・けいすけ)1992年(平4)11月2日生まれ、千葉県出身。八千代松陰-東京情報大-日本生命を経て16年ドラフト5位でオリックス入り。187センチ86キロ。右投げ右打ち。