ソフトバンク打線のアーチ攻勢が止まらず今季初の6連勝を決めた。5番栗原が10号2ラン、11号ソロと自身初の1試合2発を放てば、3番柳田が2回に14打席ぶりの安打となる19号2ランを放った。チームは3戦連続2発以上で、ソフトバンクとなって以降、最多記録にあと1つとする14試合連続のアーチ。節目の60試合で快勝し貯金も最多12と、最高の形で後半戦へターンした。

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ソフトバンクの“花火”が止まらない。3戦連続の2発以上で今季初の6連勝だ。オリックスを3タテした打線の勢いは、日本ハムに相手が変わって、さらに勢いを増した。

電光石火だった。1点を先制されて迎えた1回に一気に5得点であっさり主導権を握った。1番周東が内野安打で出塁。中村晃とのヒットエンドランでチャンスを広げると、柳田の内野ゴロで同点。グラシアルが勝ち越しを放つと5番栗原が右翼席へ10号2ラン。「初回の流れに乗りたかった」。初の2ケタ本塁打を決め、6回には11号ソロ。自身初の1試合2発を「最高の気分です」と振り返った。

栗原が打てば、千両役者も黙っていない。2回無死一塁で柳田が右翼席中段への推定飛距離130メートル弾を放ってペイペイドームのファンを魅了した。「しっかり自分のいいスイングが出来ました。久しぶりのヒットがホームランになってくれて良かったです」と14打席ぶりの安打が19号2ラン。開幕からスタメンで出場し続ける2人のアーチ競演だった。

打線爆発に工藤監督の声も弾んだ。「金子くんには作戦も必要だと思って(中村晃に)エンドランを指示した」。初回にスクイズも決めるなど貪欲に得点を重ねた。「6点差を逆転されたこともあった(7月25日日本ハム戦)し、気を緩めないように」と6点リードの3回攻撃前に円陣も組んだ。

チームは3戦連続2発以上で、14試合連続本塁打をマーク。ソフトバンクとなった05年以降、2度マークした15試合連続の「球団記録」にあと1と迫った。「選手には日々新たな気持ちでいくように言っている」。工藤監督の手綱は緩まない。【浦田由紀夫】

 

◆連続試合本塁打 ソフトバンクが日本ハム13回戦(ペイペイドーム)で3本塁打をマークし、チームとして14試合連続で本塁打を放った。ダイエーからソフトバンクとなった05年以降、最多連続試合本塁打は15試合で、17年5月16日からと、18年4月29日からの2度マークしている。29日の日本ハム戦で本塁打が出れば、ソフトバンクとしての最多記録に並ぶ。