オリックスが、再び泥沼状態に陥った。接戦で中盤以降は毎回、塁上に走者を置いた。1点を追った7回1死二塁。大城が二飛、福田も左飛に倒れた。中嶋監督代行も「勝負して完全な打ち損じ。打ちミスな感じだった」と渋い表情で振り返った。

5連敗で、借金は今季最多の19に膨れあがった。8月は5勝18敗1分け。1試合を残して球団の月間ワースト19敗(03年8月、17年5月)に王手。この日も投打の歯車がかみ合わない。1回に先制したが、4回、好投していた先発張奕がマーティンに浮いたフォークを捉えられ、痛恨の逆転2ランを浴びた。指揮官も「失投を一発で仕留められてしまいました。相手もすごかったというところ」と脱帽するしかなかった。

マーティンには対戦5試合連発で6本塁打を献上。ロッテ戦5連敗で今季1勝12敗1分けだ。ソフトバンク戦に続き、今季のカード負け越しが決まった。2チームだけで借金22の窮状が、シーズンの戦いに暗い影を落としている。指揮官は「数字的にはそうですが、終盤にどうしのいで、どう点を取るか。そこで(差が)出ちゃっている」と嘆いた。

7回のチャンスを逃し、8回は救援陣が踏ん張れない。1点を失い、なおも2死二塁でリリーフした左腕の斎藤はボール先行の申告敬遠、四球の打者2人で降板。傷口を広げ、失点につながった。中嶋監督代行は「四球2つで…。攻めてほしかった。今、なぜ自分はここにいるのか、自分の仕事は何なのかをもう1回、考えないと。左のスペシャリストとしてはまだまだ」と注文を付けた。戦力整備を推し進めるが、2位ロッテとのゲーム差は14に拡大した。CS進出は極めて厳しい情勢だ。【酒井俊作】