ソフトバンクが得意の1発攻勢で逆転勝利した。2点を追う7回だ。まずは1死一塁で松田宣浩内野手(37)が左中間スタンドへ同点7号2ラン。「今年一番いい当たりを打てた。自分らしい打球がいき始めた」。丁寧に手を洗うしぐさを加えた20年バージョンの「熱男!」ポーズも披露しチームに勢いをもたらした。

次打者の甲斐拓也捕手(27)も続き、左中間へ決勝の6号ソロ。「二保さんが頑張って投げていた。ピッチャーを勝たせること、チームを勝たせることだけを考えていました」。王球団会長が1977年(昭52)に世界一となる756号を打った「ホームラン記念日」に試合を決める2者連続弾。リーグでダントツのチーム本塁打数78、79本目で、嫌な流れを吹き飛ばした。

最下位オリックスとぶつかったこのカードは、1日の初戦で完封負けし連勝が8でストップ。前日2日は9回に2点リードを追いつかれ、痛い引き分けだった。そしてこの日も、2点リードしていた4回に2失策でピンチを広げ、松井雅の3ランで一時逆転を許す苦しい展開だった。

接戦をものにし、1勝1敗1分けで3連戦を終えた工藤監督は「助け合ってということです。若い選手も出ているのでミスは出る。そういうときに持ちつ持たれつというか、なんとかしたいという気持ちが必要」とうなずいた。4日からは本拠地福岡に戻り、3・5ゲーム差で2位のロッテと直接対決3連戦に臨む。【山本大地】