新人王レースを走る巨人戸郷翔征投手が、プロワーストの5失点で5試合ぶり黒星を喫した。

2回無死、阪神大山に対して「右のアウトコース」となる外角スライダーが高めに浮き、左翼席に運ばれた。「球威を意識し過ぎて、その分コースが甘くなってしまいました。左のインコース、右のアウトコースへの精度を高めなければいけません」。マウンドの戸郷から見て、一塁側サイドへの制球力。今後の課題を感じ取った。

先制ソロの直後は、1死一、三塁から2ストライクと追い込んだ西勇にセーフティースクイズを決められた。原監督は「2点目がいけないね。ツーナッシングから簡単にね。何かバッテリーに工夫が必要でしょうね」と指摘。6回には三盗を決められた直後に2ランを許すなど、再び3点を失い98球で降板した。8月は4戦4勝、防御率0・37と菅野とともに故障者が続いた先発陣を支えたが、チームの連勝も5でストップ。指揮官は「戸郷も順調に来ているから、少し自分自身見つめ直してね。あの場面で三盗されたり、いい糧として、いい教本、教材になる」と求めた。【前田祐輔】