巨人原辰徳監督(62)が、敵地名古屋でド派手に歴史的勝利をつかんだ。

02年に就任し、監督通算14年目。「打撃の神様」で「V9監督」の川上哲治氏に並ぶ、球団史上最多タイの監督通算1066勝目を挙げた。ルーキー時代から育てたキャプテン坂本勇人内野手(31)のプロ入り初の3打席連続本塁打で打ち勝ち、チームは4連勝で今季最多の貯金20。2年連続のリーグ制覇へ、首位独走を続ける。

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▼原監督が川上監督に並び、巨人では最多タイの監督通算1066勝目を挙げた。同一球団の勝利数としては南海(グレートリング含む)で1773勝の鶴岡監督に次いで2位タイになる。プロ野球全体では11位タイだが、上位10人は1リーグ時代を含め両リーグやパ・リーグで指揮した監督で、セ・リーグの監督勝利数でも最多タイだ(セ3位は巨人、中日で1060勝の水原監督)。通算勝率は川上監督5割9分1厘、原監督5割7分2厘と、川上監督が上回っているが、1点差や2点差の接戦では原監督の方が高勝率。

▼川上政権(1866試合)の4番打者は長嶋の1173試合が最も多く、次いで王の659試合。2人で全体の98%に当たる1832試合となり、3番打者もONで合計1545試合だった。一方、原政権(1925試合)ではラミレスの511試合が最多で、100試合以上が6人、合計21人が4番に座った。勝利投手を見ても、川上政権は100勝以上が堀内恒、城之内、高橋一の3人おり、上位5人で全体の51%になる合計545勝。原政権で100勝以上は内海だけで、上位5人合わせても316勝しかない。選手数が増え、単純に比較はできないが、白星を挙げた投手は川上政権の44人に比べ、原政権はこの日の鍵谷で97人。投打で柱になる選手がいた川上監督に対し、原監督は多くの選手をうまく使って1066勝を挙げた。