#浅村のヒットは私の酸素です 楽天浅村栄斗内野手(29)が、BS12(トゥエルビ)の副音声でゲスト解説出演した妻でタレントの淡輪ゆき(27)の期待に応えた。4回に2点中前適時打。主導権をがっちりと引き寄せる一打に、中継ブースの妻も興奮気味に“名言”を放った。リーグトップの93打点、29本塁打と現在2冠。昨年12月に結婚した愛妻のサポートを力に変え、チームの勝利へ還元する。

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もう息ができない。BS12で楽天戦のゲスト解説を務める淡輪は、夫浅村の打席が回ると、手を合わせ祈った。第1打席は「ちょっとこれちょっと打ち上げちゃったかな~」と中飛。3回1死二塁の第2打席は空振り三振に「あー!…」と声が漏れた。

4回。妻の祈りは届いた。2点を先制しなおも2死満塁。第3打席に立った浅村は日本ハム・マルティネスの初球を中前へはじく。2点適時打で貴重な追加点を生んだ。中継ブースの妻は小声で「やったぁ~」とガッツポーズ。「何とか息をしております」と呼吸を整え「浅村のヒットは私の酸素です」と“名言”。ツイッター上でも「#浅村のヒットは私の酸素です」が話題になった。

テレビ画面を飛び越えた、陰のサポートが主砲を支える。本拠地楽天生命パークでの試合日。淡輪は仙台市内の自宅から自転車で球場へ駆けつけ、スタンドからファンとともに応援。自宅で手料理を振る舞い、野球談議もする。「そんなに料理が得意じゃないんですけど、主人はいつも『おいしい』と言ってくれるのでありがたいです」。

浅村は「終わってから連絡が来て、中継をやっているのを知りました。そういう日に1本打ててよかったです」と妻の思いにバットで応えた。「結婚して1年目のシーズン。自分の中でも大事なシーズンだと思って今年に挑んだので、このまま頑張ってやっていければ」と気合も入る。

ここ5試合で打率4割7分6厘、1本塁打、7打点と絶好調。リーグトップの93打点、29本塁打と打ちまくる。7回には先頭で日本ハム西村の直球をフルスイング。打球は高度十分に弧を描いたが、フェンス手前で失速。左飛に終わり、淡輪は「私に魔力があれば…」と悔やんだ。「2打点は素晴らしい。『ありがとうございます』と伝えます。今日は本当に楽しかったです!」。主砲が放つ妻のための一打が、チームの勝利に直結する。【桑原幹久】

 

▽楽天三木監督(4得点を挙げた4回に)「あと1点というところで(鈴木)大地の押し出し四球が大きかった。それに応えた浅村の仕事も大きかった」