やられたら、やり返す。ヤクルトは、今季最多タイの17安打で12得点を奪い大勝した。4カードぶりに、初戦を白星で飾った。

6点差で迎えた6回2死一塁で、西浦が盗塁を仕掛けた。5点差の9回にも、1死一塁からエンドラン。結果的には三振で併殺となったが、最後まで積極的に攻め続けた。

ベンチからサインを出す高津臣吾監督の脳裏には、3連敗の悔しさがあった。2日から神宮で広島と対戦し、今季4度目の同一カード3連敗を喫した。5位で臨んだカードだったが、再び最下位に転落。1週間後にやってきたリベンジのチャンスに、燃えていた。試合後、「どうしても先週3戦やられたというのが僕の頭の中にすごく残っていて。3戦取るぞというよりも、今日絶対勝つぞという気持ちが強かった」と明かした。

点差は開いていたが、7回からはマクガフ、清水、石山の勝ちパターンを投入した。ベンチからの「絶対に勝つぞ」というメッセージを、グラウンドの選手たちも受け取っていたはずだ。指揮官は「点差が開いてもしっかりリリーフを行かせたいと思ったし、ちょっと点は取られたけれども、全体的にしっかりうちらしい野球ができたのかなという気がします。足もからめた、いい野球ができたのかなと思います」と振り返った。

さらに、負傷で離脱していた中村悠平捕手がこの日から1軍に復帰。出番はなかったが「主力が帰ってきて、声であったり雰囲気であったり、もちろん攻撃、守備もパッと締まった雰囲気なのは間違いないと思う」。確かな手応えを、結果につなげていく。【保坂恭子】