今年1月に78歳で他界したOBで元監督の高木守道氏追悼試合で、中日は約3カ月ぶりの5割復帰を逃した。4回まで6連続を含む8奪三振、3安打1失点と好投した先発ロドリゲスが5回に捕まる。2死走者なしから投手畠を含め5連続安打でこの回4点を失い、KO。打線も序盤に巨人先発畠を捕まえられず、8回2番手ビエイラからアルモンテの左前適時打で1点を返すのが精いっぱい。高木氏をしのんで全員背番号1のユニホームで戦ったが、7月2日以来の5割復帰はならず、本拠地連勝は7でストップ。Aクラスからも転落した。

与田監督は敗因について「(先発ロドリゲスは)全体的にコントロールがね。(5回も)投手にも打たれているし、防がないと。(打線も)あと1本が出ないのは点が取れないときのパターン」と話した。この敗戦で4年連続巨人戦負け越しが決定。「やっぱり(巨人と)力の差が結果に出る。数字を受け止め力をつけていかないといけない」と続けた。

試合前、ナゴヤドームに設置された遥拝(ようはい)所に指揮官以下、コーチ、選手、スタッフ全員が故高木守道氏に黙とうをささげ必勝を誓った。現役時代の監督だった高木氏に白星を届けられず、与田監督は「気持ちを察してほしい。そういう(必勝の)気持ちで臨んでいた」と、肩を落とした。【伊東大介】

○…高木守道氏追悼試合の始球式で長男道彦さん(43)が投球した。打者、捕手は94年の10・8決戦スタメンのパウエル巡回打撃コーチ、中村1軍バッテリーコーチ。道彦さんは「開催していただき家族としても本当に光栄に思っています」と話した。また試合前、イニング間には現役、監督時代の高木氏の映像なども上映。7回裏攻撃前の応援歌もOB坂東英二氏が歌った「燃えよドラゴンズ!」74年バーションが流された。「1番高木が塁に出て~」や「中日球場」などの歌詞が含まれ、ナゴヤドームがノスタルジーに包まれた。