ロッテに新加入したチェン・ウェイン投手の9年ぶり日本勝利はならなかった。3回までは直球、スライダー、カーブ、チェンジアップが面白いように決まって無失点。4回以降はやや疲れたか「ボールが先行してしまい、カウントを悪くしてしまったのが悔しいです。そこが反省点だと思うので今後は修正していきたい」。1点リードの4回にロメロの犠飛で追いつかれると、6回には浅村にカウント3-1から真ん中140キロ直球を左翼席へ運ばれた。

それでも6回で自責点2とクオリティースタートは達成。9月19日の来日まで、台湾で大学生やアマ選手に投げて感覚を保ってきたが、ロッテ加入後は自宅での隔離生活もあり、試合形式のフリー打撃に1度投げただけのぶっつけ本番。「緊張しました。久しぶりの先発というのもあり、先頭バッターの時はちょっと頭が真っ白になりました」という状況で、メジャー59勝の実力の片りんは見せた。

井口監督は「しっかり試合をつくってくれましたし、次も期待したい」と評価した。今季もマーリンズから2200万ドル(約24億2000万円)を支払われる左腕は、次回登板で中日時代の11年10月2日阪神戦以来となるNPB勝利を目指す。【千葉修宏】