オリックスがルーキー大下誠一郎外野手の一撃で連敗を4で脱出した。

ひと振りで流れを変えた。両チーム無得点の5回、先頭で打席へ。西武十亀のカーブを完璧に仕留めた。ライナーで左翼席に一直線。貴重な先制の2号ソロに大下は「1打席目でカーブを空振りしていた。速球にさされないように頭のどこかで『カーブ来るな』と思っていた。素直にうれしい」と喜んだ。昨秋ドラフトで育成契約し、9月に支配下選手登録。デビュー戦だった同15日楽天戦のプロ初打席以来の本塁打だ。

貧打だった打線は目覚め、5試合ぶりの2桁安打で快勝。3年ぶりにシーズンの西武戦勝ち越しを決めた。大下の発奮材料は母校白鴎大の3学年先輩の阪神大山だ。26本塁打でセ・リーグ本塁打王争いトップを快走する。最近、電話で話したという。「向こうはいまホームランキング。すごいなと」。レギュラーを奪うべく、負けじと戦う。

▽オリックス中嶋監督代行(大下のアーチに)「あの打席(16日西武戦9回2死一、三塁の代打での四球)を見て(先発で)行きました。1打席1打席、1球1球に集中力が見えました」