阪神ドラフト2位の井上広大外野手(19)が21日、出場選手登録を抹消された。再調整となった2軍で逆転での打撃2冠を目指す。

ウエスタン・リーグのオリックス戦(オセアンBS)に4番右翼で出場。「上(1軍)に行った時に課題がたくさん見つかった。その部分をしっかり練習からできるように、試合で結果を出せるように頑張りたい」と気持ちを新たにした。試合は2打席立った後に走塁で左膝をひねり、大事を取って途中交代した。

14日中日戦(ナゴヤドーム)で初昇格。球団高卒新人野手では68年川藤幸三以来、52年ぶりのデビュー戦先発出場を果たした。甲子園初打席の16日ヤクルト戦では代打で適時二塁打を放ち、8打席目でプロ初安打&初打点を記録。将来の大砲候補への期待を高めた。

7日間同行した1軍成績は11打数1安打5三振。球界屈指の中日大野雄らと対戦し、1軍レベルを体感する期間となった。矢野監督は打席数確保のための降格とした上で「本人的にもいろんなことに気づけたと思う。それでファームに行けば1球に対する思いが変わってくると思うし、成長のスピードが上がってくると思う」と期待を込めた。

2軍打撃成績は8本塁打(2位)、33打点(3位)。残り7試合でトップまでそれぞれ1本塁打差と5打点差で、2冠も射程だ。1軍経験を力に、タイトル奪取に挑む。【奥田隼人】

▽阪神平田2軍監督(井上について)「矢野監督に使ってもらって。ましてや(好投手の)大野や松葉の時に。そしたら宿題を持って帰ってくる。いい経験をさせてもらった。(左膝は)最後にベンチへ帰ってきてたので大したことないと思うけど、明日の(出場は)様子を見て」