目指すはサッカー界のスーパースター!? 楽天ドラフト1位指名の最速155キロ左腕、早大・早川隆久投手(22)が10日、都内の同大で石井ゼネラルマネジャー(GM)、後関スカウト部長、沖原スカウトから指名あいさつを受けた。4球団競合から当たりくじを引いた同GMから、J1神戸のイニエスタが務める楽天カードの表デザインを飾るほどの活躍へ、期待を込められた。

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お会計は「早川デザイン」の楽天カードで-。黄金左腕へ、サッカー好きの石井GMが壮大な目標をぶち上げた。「楽天カードの表紙、顔になっていただきたい。ヴィッセルならイニエスタ選手がなっていますけど」。イーグルスから同カードの表紙を飾った選手はゼロ。未来の「早川デザイン」への切り替えには「言った手前そうするしかないですよね。お店に出した時に恥ずかしくないようなプレーヤーになってもらいたい」と“石井流”の言い回しで期待をふくらませた。

一方、学ラン姿の早川はやや、ばつが悪そうだった。「楽天カードは持っていません…」。苦笑から一転。表情を締めて期待を受け止めた。「夢を与えられるような、球団、球界を代表するようなピッチャーになれればなと思います」。Jリーグ非常勤理事を務め柏サポーターの早大・小宮山監督の元で人間力も高めた。心身ともにポテンシャルは計り知れない。

世界を知る強者に教えを請う。自身と同じ千葉出身左腕の同GMの現役時代を目にし「おこがましいですが、石井GMさんとピッチングスタイルは自分と似ていると感じます」。剛球を軸に、キレのある変化球で抑え込む。「どのようにやっていけばプロ野球生活をできるのかを聞いていければ」と日米182勝の秘訣(ひけつ)を吸収する。

イニエスタの異名「魔術師」のイメージからはかけ離れた、真っすぐな好青年。「輝き放て!」と同GMの直筆メッセージ入り当たりくじに「プロ野球の世界に飛び込めるスタートラインに立てるな、という気持ちになりました」。お財布にも、チームにも欠かせない選手になる。【桑原幹久】