ソフトバンク工藤公康監督(57)が、指揮官として初の地元での「ダブルV」に意欲を見せた。クライマックスシリーズ(CS)突破から一夜明けた16日、ペイペイドームで投手練習を行った。15年の就任以来、リーグ優勝からの日本一は2度あるが、どちらかがビジターで決まっている。15年はリーグ優勝が本拠地で日本一が神宮。17年はメットライフドームでリーグ優勝し、日本一が本拠地。指揮官は「ホームで決まるのとビジターで決まるのとでは全然違う。やっぱり感じ方も違うしね」と初体験への欲を口にした。

今年の日本シリーズはセの本拠地スタートだが、巨人の東京ドームではなく京セラドーム大阪。ここで連敗しなければ、本拠地ペイペイドームで日本一を決めることができる。「我々はオリックスさんとやるときに使っているし、人工芝の硬さとか、ファウルゾーンも分かっている。やってない球場ではないので心配はしていない」。不慣れな相手より「パの地の利」がある自軍が優位だと強調した。

日程短縮となった今季は交流戦がなく巨人についての情報は少ないが、どっしり構える。「データを見たり、ビデオを見たりすることも必要だが、あまり(情報を)詰め込みすぎるのもよくない。いかに自分たちのコンディションを上げていくかがポイントだ」。昨年は本拠地で連勝して、一気の4連勝で日本一に駆け上がった。地に足をつけて今年も優位であることを見せつける。【浦田由紀夫】