セガサミー(東京都)がNTT西日本(大阪市)を圧倒し、2年ぶりの4強を決めた。就任1年目の元プロ野球広島の西田真二監督(60)は、投打にわたる早めの仕掛けで主導権を握った。ホンダ(狭山市)は西部ガス(福岡市)に勝利し、4強入り。NTT東日本(東京都)はヤマハ(浜松市)に7回コールド勝ちで8強に進出した。

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西田監督は冗舌だった。「某新聞には『NTT西日本が優勢』と書いてましたのでね。選手が発奮したかな。(NTT西日本)大原(監督)は、かわいい後輩。PL学園の先輩に花を持たせてくれたのでしょう」と、ご機嫌で話し始めた。就任1年目での4強入りは、積極采配が引き寄せた。

3回1死一、三塁で、5番沢良木に代わり送ったルーキー平田が右前に適時打。7回にもタイムリーを放った。「(愛媛の済美出身の)沢良木は伊予のゴジラだったのに、今はミニラ。平田の状態がいいので早めに使った。都市対抗は一発勝負」と、2人の状態を見極めた判断と強調。広島での現役時、自らも代打が多かった。「そこは、あまり美談にしないで」といたずらっぽく言ったが、豊富な経験でチームを束ねる。先発森井はプラン通り3回で代え、5投手でつないだ。「選手一丸で戦ってくれました。皆さん、また~」とご機嫌なまま、会見を終えた。