阪神がロッテの保留者名簿から外れたチェン・ウェイン投手(35)の獲得交渉を進めていることが7日、分かった。阪神はロッテの保留選手名簿を外れてからも動向を注視。熱い視線を送ってきた。先発左腕の補強は急務となっていただけに、経験豊富な左腕は補強ポイントと合致する。

元中日で大リーグでも活躍したチェンは今年9月、ロッテに電撃入団。白星こそなかったが4試合に先発して好投し、ソフトバンクとのクライマックスシリーズ(CS)第2戦にも先発していた。中日時代は吉見とともにダブルエースとして活躍し、09年には防御率1・54で最優秀防御率のタイトルも獲得。日米通算95勝と実績は十分だ。

先発左腕の補強は課題の1つだ。2年間在籍したガルシアが退団し、現時点で岩貞も来季中継ぎ起用の方針。ドラフト2位で即戦力のJR東日本・伊藤将が入団したが、プロの世界では未知数だ。今季5勝の高橋に期待がかかるが、駒不足は否めない。チェンが加われば、大きな戦力になり得る。

谷本球団副社長兼本部長はチェンの去就に関する報道に言及し、「ロッテを断ったということですか? (そうなれば)調査している当方にとってはいいニュースではありますね」と話した。交渉などについては「国際担当に任せている」と話すにとどめたが、一定の手応えを感じている様子。阪神は韓国・KTで今季2冠、MVPに輝いたメル・ロハス・ジュニア外野手(30)の獲得も目指しており、外国人補強も着々と進める。