東京新大学リーグの創価大は12日、オンラインで行われたOB総会で、岸雅司監督(65)が、定年に伴い退任すると発表した。岸監督は「引き際というのを60歳になった頃から考えるようになった」と話した。

久賀高(山口)から本田技研(現ホンダ)に進み、内野手としてプレー。84年に現役引退し、同年28歳で創価大監督に就任した。リーグ通算679勝を挙げ、1部優勝46回、全日本大学野球選手権に22回、明治神宮大会に11回出場した強豪へと成長させた。

主な教え子は、オリックス小谷野栄一野手総合兼打撃コーチ、ヤクルト小川泰弘、DeNA倉本寿彦、ソフトバンク石川柊太、田中正義、YouTuberのトクサンら。選手に寄り添った指導で多くの選手を育てた。

今年はコロナ禍により春季リーグが中止となったが、秋のリーグ戦では優勝。関東地区大学野球選手権では準優勝に輝いた。プロ野球ではヤクルト小川がノーヒットノーランを達成し、ソフトバンク石川が最多勝を獲得。都市対抗野球では古巣のホンダが優勝を果たし、ラストイヤーに吉報が続いた。同監督は「いろんな人に感謝。こういう終わり方ができるというのは日本一以上に価値があること」と優しげに表情をほころばせた。

後任にはコーチを務めていた堀内尊法氏(52)が昇格する。