日本ハム水野達稀内野手(23)がプロ初のサヨナラ打を放ってチームを3連勝に導いた。2点差を追いついた9回1死満塁の場面で試合を決める右前適時打。大興奮の中で行われた一丁締めで水野は「これが今年のファイターズです!」と言ってのけた。土壇場でチーム一丸の大逆転劇を見守った新庄剛志監督(52)も「今日は立ちくらみがするので取材を受けられません!」とだけコメント。指揮官もノックアウトさせた劇的一打だった。

ヒーローとなる心の準備はできていた。3番から始まった9回の攻撃前から9番水野は1番今川から「絶対、サヨナラのチャンス来るぞ。いいところ、全部持っていっちゃえ」と声を掛けられていた。心の中で「いや、まだちょっと早いやろ」と思ったが、マルティネスの適時三塁打に代打伏見の適時打で同点。愛称「執念先輩」の予言通りの展開で覚悟も決まった。「三振しかしていなかったんで、なんとか当てよう」。8回に決めた犠打の前まで5打席連続三振だったが、自身も執念の一振り。チームに今季3度目のサヨナラ勝利をもたらした。

最高の母の日のプレゼントにもなった。「アマチュア時代から、どこでも試合を見に来てくれるようなお母さん。毎回、北海道には来られないですけど、絶対に(テレビで)見てくれていたと思う」。昨年は「ちょっといいドライヤー」を贈ったが、今年の贈り物はプロ初のサヨナラ打だ。そして、チームは首位ソフトバンクに喫した3連敗ショックを吹き飛ばす今季2度目の同一カード3連勝。貯金を最多タイの5に戻した。【木下大輔】

◆水野達稀(みずの・たつき)2000年(平12)7月30日生まれ、香川県丸亀市出身。丸亀城西で3年夏に甲子園出場。JR四国では1年目から正遊撃手。20年は四国銀行の補強選手で都市対抗に出場し、創部初の8強進出に貢献。21年ドラフト3位で日本ハム入団。22年開幕戦で9番遊撃でスタメンデビュー。今季推定年俸950万円。171センチ、75キロ。右投げ左打ち。

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