中田が108打点を挙げ打点王を獲得した。シーズン100打点以上は5度目、打点王は14、16年に次いで3度目となった。2ラン13本、3ラン7本と、走者を置いての1発が両リーグ最多の20本あり、本塁打で58打点を稼いだ。他に、適時安打で36打点、犠飛で9打点、内野ゴロで4打点、四球で1打点を挙げた。104打点で2位の浅村(楽天)は本塁打と適時安打で中田を上回る97打点を記録も、それ以外は内野ゴロ4打点、犠飛2打点、四球1打点。犠飛の差で、中田がタイトルを奪った。

中田の打率はリーグ22位の2割3分9厘。打点王の打率を調べると、延べ166人のうち61%の101人が3割以上。2割5分未満は1リーグ時代の43年に42打点でタイトルを分けた青田(巨人=・223)野口明(西鉄=・233)と中田だけ。2リーグ制後では今季の中田が打点王の最低打率となった。また、これまで100打点以上の最低打率は08年中村(西武)の2割4分4厘だから、中田は100打点以上でも最低打率だ。得点圏打率も2割9分で3割には届かなかったが、中田が得点圏に走者を置いた打席は両リーグ最多の179度。2番目に多い浅村の156度を大きく上回り、中田の前でチャンスをつくった1~3番打者の働きは大きかった。

本塁打王は1本差で逃した。打点王を13度の王(巨人)は本塁打王が15度あり、同時に獲得が11度。今季のセ・リーグは岡本(巨人)が本塁打と打点の2冠と、本塁打王と打点王は「親戚関係」と呼べるが、中田はまだ本塁打王がない。打点王3度以上の打者で本塁打王0は加藤(南海)と中田だけ。そろそろ本塁打王も手にしたい。【伊藤友一】

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