ヤクルトや日本ハムでプレーした坂元弥太郎氏(38)がコーチを務める「アスリートプランニング ベースボールワールド」の埼玉県内の室内練習場で28日、野球教室が行われ、元ヤクルトの村中恭兵投手(33)が講師を務めた。

小・中学生約50人に、体の使い方を重点的に指導した。体幹や股関節などを鍛えるフィジカルトレーニングメニューを、自ら手本を見せながら教えた。真剣な表情で聞き入る選手たちに、何度も丁寧に説明。「できれば早い時期から体の使い方を意識してほしいと思います」と話した。

「自分の体を自分でコントロールする」ことの難しさは、プロ入り後に感じた課題。今も継続して行っている練習メニューを選手たちに伝授し「走る、打つ、投げる、すべての動作につながっていくことなので、小学生や中学生には難しいかもしれないけど、何年後かに『こういう事だったんだ』と分かってくれたらいいなと思います」と話した。坂元氏は「ヤクルトの後輩が指導に来てくれて、とてもうれしい。プロのトレーニングを教えてくれて、ありがたいです。選手たちが、5年後に意図を分かってくれたら」と感謝していた。

村中は、今季限りで1年間プレーした琉球ブルーオーシャンズを退団。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、難しいシーズンを沖縄で乗り越えた。来季も現役を続ける予定で、自主トレを行っている。「今年で現役をやめようかと思っていたけど、家族と相談してわがままを言わせてもらいました。支えてもらった人や家族に、これくらいできると証明したい。限界に挑戦するつもりです」と話した。