12日に20歳の誕生日を迎えた日本ハム吉田輝星投手(20)が、目標の開幕ローテ入りへ“開幕投手”に名乗りを上げた。沖縄・名護で自主トレを行った11日、今年初めてブルペン入りし、立ち投げで20球を投げた。2月7日に予定されるチーム初実戦登板に照準を合わせ、キャンプインからアピールすることを誓った。

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20歳を迎えた吉田の視線は、2月7日のチーム初実戦となる紅白戦のマウンドを向いていた。「キャンプ中盤に調子を合わせればいいという立場じゃない。7日の紅白戦でしっかり自分の今年の投球を見せられれば」。“開幕マウンド”から、ローテ入りを狙う。

キャンプインまで約3週間。一足早く沖縄入りし、体を仕上げるには明確な理由があった。「僕みたいな立場の投手は紅白戦で試されると思うのでそこにしっかり合わせるために。体がしっかり動く状況で投球できたらいい」。この日は今年初めてブルペン入り。捕手を立たせたまま、直球のみ20球を投じた。「球の回転の軸もよかったですし、体重移動もスムーズにできていた」と感触は上々だ。

もうひとつの理由が、同じ合同自主トレメンバー、金子の存在。沢村賞や最多勝2度、最優秀防御率など、実績豊富なベテランからは、学ぶことも多い。キャッチボールを近くで見ていて気になったのは、ボールの伸び。「力まないで投げているように見えて、すごい球がいっている。そこの力の抜き方とか、変化球とか聞いてみたい」。吸収することはたくさんある。

年末年始は故郷秋田で自主トレし、10日間で計20キロほどのランメニューをこなした。元日も「全身バキバキだったのでしっかり寝正月を過ごしました」というほど下半身をいじめ抜いた。初詣で引いたおみくじは末吉。「甲子園に出た年(18年)がちょうど末吉だったんですよ」と、縁起の良さも感じている。

12日に20歳の誕生日を迎え、正真正銘大人の仲間入りを果たした。「10代は終わったので、もう少し自覚を持っていきたい。3年目という区切りがいい年、勝負の年なので頑張りたい」。例年以上の覚悟をもって南国で汗を流す。【山崎純一】

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