阪神西純矢投手(19)が11日、チームの先輩で遠縁にあたる西勇輝投手(30)から愛のゲキを受けていたことを明かした。トレーニング方法の改善を求め、年末年始に自ら連絡。練習量不足を指摘され、西純は気を引き締め直した。今春の1軍キャンプ帯同が濃厚な19歳が、エースの助言を胸に飛躍を目指す。

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現代のエースから未来のエースへ。親戚同士の熱い議論は年末年始に行われた。高卒1年目を終え、トレーニング方法に迷いがあった西純は、11歳年上の西勇に連絡。現状の練習スタイルを伝えると、西勇から愛のゲキが飛んできた。

西勇 (練習量が)少ない。先輩を抜かすには、その倍以上をやらないと抜かせない。

エース西勇とは曽祖父からつながりがあり、遠戚にあたる。昨年の新人合同自主トレの際にも、LINEで「調子はどう?」と気にかけてくれる存在だった。頼れる親戚に助言を求めた。「自分はトレーニングとかで何をやっていいか分からないので、西さんが自分と同じ年くらいの時に、何をやっていたかを教えてくださった」。おもに指摘されたのは練習量不足。「もう少しやらないといけない」と気を締め、この日は気温5度前後の鳴尾浜で今年2度目のブルペン投球を行った。

昨季はウエスタン・リーグで11試合に登板し、4勝3敗、防御率4・00。けがなくシーズンを終えたが、1軍デビューはお預けだった。西純は親戚にエースがいるという恵まれた環境を生かし、飛躍のきっかけをつかもうと必死だ。今後は西勇から直接指導を受ける可能性もある。

矢野監督は昨年11月に西純の1軍キャンプ招集を示唆した。19年ドラフト1位の右腕にとっては、本格的に1軍入りへの挑戦が始まる。「競争には勝ちたい。この1カ月で体を作って臨まないといけない」。毅然(きぜん)とした顔立ちで、闘志を燃やした。初詣で引いたおみくじは末吉。「願い事は思うがまま。でも、やり過ごしたらだめと書いてました。やることをやらないといけない」と、受け止めた。エースの言葉を胸に、1軍初勝利を目指す。【只松憲】

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