阪神は17日、兵庫・西宮市内の鳴尾浜球場で阪神・淡路大震災の犠牲者に黙とうをささげた。

26年前の1995年1月17日、午前5時46分に兵庫・神戸市を中心に起こった震災。藤原崇起オーナー兼球団社長(68)や、谷本修球団副社長兼本部長(56)、選手、スタッフら約50人が練習前に整列し、午前9時30分から約1分間行った。ドラフト1位の佐藤輝明内野手(21=近大)ら新人9選手もともに目を閉じ、哀悼の意を示した。

同オーナーは「26年前というのは、今でも鮮明にあの当時のことを思い出します。本当に揺れて、そのなかで何もできなかった自分。それから、ある程度落ち着いて神戸に入った時に港の岸壁が崩れたり、三ノ宮の地下の駅に行った時は電車が壁にもたれて真っ暗ななかで止まっていたり。(兵庫県)長田の街が焼けただれて、タクシーに乗った時にヘットランプが遠くまで真っすぐの光を出して、焼けただれたにおいがしている。そういうふうなことは今でも思い出すとつらい」と、当時を振り返った。

現在は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、世界中が苦しむ状況にある。同オーナーは続けて「この26年間で神戸の街も復活して、ニュースを見ても人々の心にはみなさん大変な傷痕が残っているということですけど、ただその中でみんなが支え合ってきた。私もそれは大いに感じるところ。(コロナ禍も)震災と同じように支え合いながらということが大事じゃないかなと思います」と、言葉を並べた。