カントリー2世だ!! 広島ケビン・クロン内野手(27=ダイヤモンドバックス)が18日、今季のNPB新助っ人として最速の入団会見を、マツダスタジアム内で行った。自ら早期来日を希望し、1月3日に入国。2週間の隔離期間を終えた。マイナー通算151発のパワーに加え、日本球界に適応しようとする勤勉さやファンを大事に思う気持ちは、獲得にも携わったエルドレッド駐米スカウトの再来を感じさせる。

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大きな体と勤勉な姿勢、そして優しい笑顔が“カントリー”をほうふつさせた。会見場に姿を見せたクロンは、隔離期間で勉強した日本語を笑顔で披露した。「ハジメマシテ」「オゲンキデスカ」。日本球界初挑戦の“新外国人選手”としてただ1人、春季キャンプに間に合った。

「早く来日したことで大きなメリットがあります。チームメートと早く会うことができ、そして仲を深めることができる、何よりキャンプ前に野球選手に必要な準備ができることが大きなプラス。ポジティブなことと思います」

自ら早期来日を望んだ。11月に契約を交わし、手続きが順調に進んだこともあり、新規入国が停止となる前にビザを取得できた。球団がいくつか提案した来日プランの中でもっとも早い日程を自ら選択したことで、キャンプ前の会見が実現した。勤勉さは隔離期間の生活ぶりからもうかがえる。日本語の勉強だけでなく、オバマ元米大統領の著書やSF小説、自己啓発などの書籍を読み、球団スタッフが提供してくれたトレーニング器具で体を動かしてきた。早ければ19日にも再始動する。

中軸が期待されるマイナー151発の大砲は、契約まで携わったエルドレッド駐米スカウトの背中を追う。「彼のことをいろんな方から話を聞き、僕自身も彼と電話などで話をしました。すごく感銘を受けたのは、彼が残した成績以上にチームメートに愛されて、球団にとっても素晴らしい人間で、そして何よりファンの方に愛されていたこと」。広島在籍7年間で133本塁打を放ったエルドレッドは、記録にも記憶にも残る助っ人だった。クロンは「一生懸命プレーする。“プレーハード”ですね。そういったものを見せたい」と、偶然にも3連覇チームのレジェンドが座右の銘とした言葉で意気込みを口にした。【前原淳】

◆ケビン・クロン 1993年2月17日生まれ、米国カリフォルニア州出身。14年ドラフト14巡目でダイヤモンドバックスと契約。19年には3Aで82試合に出場し、38本塁打、105打点、打率3割3分1厘の好成績を残した。同年メジャー初出場。メジャー通算47試合、6本塁打、16打点、打率1割7分。ポジションは一塁と三塁。195センチ、115キロ。右投げ右打ち。

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