ソフトバンク王貞治球団会長(80)が24日、筑後市のファーム施設で行われている新人合同自主トレを初視察し、ドラフト1位井上朋也内野手(17=花咲徳栄)に将来の4番打者への成長を期待した。

午後1時からの自主トレスタート前に、4分20秒の「訓示」をすると、約2時間半、練習を見続けた。打撃練習で6本の柵越えを見せた井上に「なかなか鋭い振りだね。力強いし。あれだけバットが振れるのはたいしたもの」と評価し「4番を打てるようになってもらいたい」と期待した。

今季から加入する小久保ヘッドコーチは、ルーキー時から長打力を発揮していた。王球団会長も「そこ(小久保)を目指してほしい」とドラフト1位の大きな飛躍を願う。「高校生だから今すぐというのは難しいけど、これからの練習でどこまで伸びるか分からないからね。みんな夢いっぱいの気持ちでやっているから」。無限の可能性を秘めた「ドラ1」に、無限の成長を予感していた。

80歳ながら打撃練習中は立ちっぱなしで、冷たい風が吹くなかでも、未来のホークスを支える金の卵を見守った。打撃練習中、ドラフト3位牧原巧汰捕手(18=日大藤沢)から質問を受け、アドバイスするシーンもあった。「向上意欲があるのはいいこと。こういう競争の世界だから、遠慮しないでどんどん先輩たちを押しのけていってほしい」。今年の新人は支配下5人すべて高校生。チームの大目標でもある「V10」を担う未来の戦力への期待で、王球団会長の胸はふくらんでいた。【浦田由紀夫】

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