ソフトバンク柳田悠岐外野手(32)が27日、福岡・筑後市のファーム施設で自主トレを公開した。今年は佐賀・嬉野でロッテ安田、藤原らを迎えて自主トレを行っていた柳田は、「ギラギラしている」というライバル球団の若き主力候補から刺激を受けた。チームではベテランの域にさしかかる大砲も初心に立ち返り、本塁打数アップにも意欲。胸を「ギラつかせて」21年シーズンに臨む。

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静かな筑後の室内練習場に、うなり声が響いた。「んあ~!」。打撃投手の投げる緩い球を1球1球丁寧に、柳田が打ち返した。この日はティー打撃、フリー打撃、キャッチボール、ウエートトレーニングなどを行った。「すり減らした体を戻していく感じ。ウエート、食事に気をつけて、しっかりやった」と昨季中に減った体重を戻し、軽やかな動きで順調な仕上がりぶりを見せた。

先日まで佐賀・嬉野で自主トレを行っていた。チームの後輩である真砂、谷川原らに加え、今年はロッテの安田、藤原も迎え入れた。2人は昨季2位で、クライマックスシリーズ(CS)でも戦った宿敵の主力候補だ。柳田は「ギラギラしていますし、今からもっともっと結果を残していこうという気持ちをすごく感じた。自分も初心を忘れず、そういう気持ちを持たないといけない。そういう子たちに負けないように、ギラつかせていきたい」と大いに刺激を受けた。

がむしゃらな心に立ち返り、追い求めるのは「ホームランが一番面白い」と、やはり本塁打数のアップだ。現在は「さらに打球の角度を考えて練習した。ホームランになる角度、それをどれだけ確率よく持っていけるか。バットの入れ方、体全体の使い方もそう。感覚、イメージはできている。そこにどれだけたくさん持っていけるか」と、打球の角度を強く意識して練習に取り組んでいる。

昨季はチームトップの29本塁打。自己最多は18年の36本だ。「自分ではホームランバッターと思っていない。でも経験することによって、引き出しは増えている。それをさらにレベルアップしたい」。美肌の湯といわれる嬉野温泉で身も心も磨いた主砲が、一皮むけた姿で21年シーズンに臨む。【山本大地】

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