巨人坂本勇人内野手(32)が、小学校時代のチームメートで盟友の日本球界復帰を喜んだ。28日、ヤンキースFAの田中将大投手(32)の楽天復帰を受け、球団広報を通じてコメントを発表。楽天に日本一を決められた13年の日本シリーズ第7戦以来となる対戦に向け、早くも気持ちを高ぶらせた。

 

心のページをめくるとたくさんの思い出がよみがえった。坂本勇は田中の楽天復帰の一報を聞き、素直な気持ちを表現した。「日本野球界にとってすごく明るいニュースで、(田中)将大の投球をまた見られることにワクワクしています。僕たちの世代を常に先頭で走ってくれている将大とまた同じステージでプレーできることを誇りに思い、刺激にもなります。本当にすごいことですね」と、言葉の端々から踊る気持ちがあふれ出た。

2人の物語は小学校時代までさかのぼる。兵庫・伊丹の「昆陽里タイガース」ではチームメート。エース坂本勇-捕手田中でバッテリーを組んだ。中学からは別々の道を歩んだが、運命の糸は再び交わり、ともに06年高校生ドラフト1巡目で巨人と楽天に入団。田中のメジャー移籍前年に行われた13年のWBCではチームメートとして銅メダルを獲得した。

昨季、坂本勇が2000安打を達成した際には、田中から祝福のメッセージを寄せられた。「勇人なら当然ですかね。次の目標は3000本安打になるかな。またメッセージを送らせていただけたら」。その日から3カ月たたずして、再びライバルとして目の前に現れた。2人のストーリーは続いていく。

プロでの対戦成績は通算18打数5安打、打率2割7分8厘、0本塁打。最後の対戦は楽天が日本一を決めた13年11月3日の日本シリーズ第7戦の9回。無死一塁で、この回からリリーフ登板した田中の前に3球で空振り三振を喫した。坂本勇は「対戦できることを励みにこれからも頑張ります」。盟友との続編に向け、力を込めた。【久永壮真】