北海道出身の日本ハム杉浦稔大投手(28)が30日、沖縄・名護で先乗り自主トレを打ち上げ、チーム内の同郷選手を集めた「道産子会」設立の構想を明かした。今年、新たに北海道出身の3選手が入団。道産子は7人となった。中でも最年長の右腕は「地元に貢献できる在り方を、いろいろ考えている」と使命感に燃える。オフの社会貢献活動など、皆で手を取り合って北の大地を盛り上げていく。

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道産子最年長の、心意気だった。2月25日で29歳を迎える日本ハム杉浦が、北海道出身の選手を集めた「日本ハム道産子会」設立の旗振り役となる。「せっかく地元の球団にいるのだから、地元に貢献できる在り方というのがあると思う」。丁寧に言葉を選びながら、地元球団でプレーする使命感を口にした。

ドラフト1位伊藤大海投手(23=苫小牧駒大)を筆頭に、同5位根本悠楓投手(17=苫小牧中央)、同6位今川優馬外野手(24=JFE東日本)と、新たに北海道出身の3選手が加入。道産子選手は杉浦、玉井、福田、片岡を含めて、一気に7人に膨れ上がった。かつては「野球不毛の地」と言われた北の大地に、日本ハムが本拠地を移して17年。「それまで、なかなか身近にプロ野球選手を感じる機会がなかった。これだけ道産子が増えたのも、ファイターズの力が大きい」と、地元球団の存在意義を説いた。

同郷の7人で「食事にも行きたい」と言うが、将来的に「一番理想的」なのが、オフの野球教室開催や施設訪問だ。「球団と相談ですが、現役の間にそういうことができたら、すごくいいんじゃないかと」と、目を輝かせる。「まずは、それぞれが活躍しないと」。自身は今季、先発枠の一角としてローテーションを守るのが目標。「状態は仕上がっている。あとは試合で調整していく段階」と、2月1日から始まる春季キャンプを見据えた。【中島宙恵】