阪神藤浪晋太郎投手(26)が2日、新フォームに微調整を加えた。今オフはワインドアップに再挑戦中。これまでは始動から投球まで視線を捕手側に向け続けていたが、この日は足を上げた際に1度三塁側に視線を移すスタイルを試した。「続けるか分からない」と前置きした上で「その方が(いい)イメージが出ると思ったので」と意図を説明した。

現在は投球動作の最中、頭や右腕を右半身側に残すイメージを意識しているという。「一流の投手の方はしっかり頭が残っている」。向上心がさらなる微調整を取り入れさせた。「(視線を)前に向けて後ろに引くよりも(三塁側に)正対して残す方がイメージが出やすい。(フォームの)バランスを取る上で、その方が自分の中できれいなイメージで余計な動作が入りにくいかなと思っています」。

かつてソフトバンクで一時代を築いた斉藤和巳に似たスタイルにチャレンジ。個別練習でもフォーム固めにいそしんだ。完全復活へ、今季は規定投球回到達からの6年ぶり2ケタ星が目標ラインになる。「長いイニングを投げられるタイプの10勝は価値があると思う」。迷いなく入れているという今春キャンプ、妥協なき準備を進める。【佐井陽介】

◆斉藤和巳の現役時代 95年ドラフト1位で南京都からダイエー(現ソフトバンク)入団。5年目の00年に5勝を挙げ頭角を現す。03年に初の開幕投手を務めると、一気に大ブレーク。16連勝を含む20勝3敗で最多勝、最高勝率8割7分、最優秀防御率2・83、そして沢村賞とタイトルを総ナメにした。05年16勝1敗、06年18勝5敗と、大量の貯金をもたらす絶対的なエースとして君臨。08年以降は右肩故障で1軍は登板なく、10年限りで引退した。通算150試合登板、79勝23敗、防御率3・33。

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