日本ハムの2年目左腕・河野竜生投手(22)が、2年連続の開幕ローテ入りへアピールに成功した。

7日、沖縄・名護で行われた紅白戦に白組で先発し、2回1安打2奪三振無失点と好投した。力強さが増した最速145キロの直球を軸にした投球で収穫と課題を得た。投げ合った紅組の吉田輝星投手と刺激しあいながら、空席が多い先発枠を勝ち取る。

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今季初実戦を終えた河野は、少しだけ笑みを浮かべた。「まずまず、じゃないでしょうか」。2回1安打無失点。初回先頭の松本剛に右前打を許したが、続く左打者の石井と谷口は連続三振でピンチを広げなかった。2回は3者凡退。直球を軸にカーブやチェンジアップを織り交ぜた。昨季の実戦初登板と比べて「落ち着いて投げられた。精神的にも成長したところを見せたい」とうなずいた。

収穫は直球の力強さだ。最速は145キロ。「真っすぐを投げ切れたし、意識させられた」。今季はテークバックをやや深くした。コンパクトだった昨季は疲労がたまるとボールの力強さを失うケースがあったため、間を意識。タメができる分、ボールの強さも増した。石井の三振は直球で押してカウントを整え、スローカーブで空振り三振。「カーブで三振を取る過程がよかった」と納得した。

課題も把握した。2回で31球に「長いイニングを投げられない」。猛省したのは2回1死で迎えた海老原との対戦。初球が直球、2球目はスライダーで2ボールとなり「その後はどうしても真っすぐになる。1軍選手は、そこを1発で仕留めてくる。去年も痛い思いをした」。ストライク先行で勝負をしかける意識を自らに言い聞かせた。

栗山英樹監督は河野の姿に「河野のボールは、すごくよくなっている。方向性は間違っていない」と期待を膨らませた。次回登板は13日紅白戦(名護)で3~4イニングを投げる見通し。再び吉田と同じ試合で投げることになり、「自分たちはアピールするしかない。有原さんも抜けて、外国人もいつ合流するか分からない。チャンスを、ものにしたい」。まずは第一関門クリアだ。【木下大輔】

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