オリックス吉田正尚外野手が西武戦で右翼へ先制二塁打を放ち、好調をアピールした。

4番左翼で出場。初回2死二塁、カウント3-0から高橋の直球を狙いすました。「1球で仕留められた。ボールの見え方も悪くない」。西武は3月26日の開幕相手で、高橋は開幕投手が決定している。チームは10年間開幕戦勝利から見放されているだけに、前哨戦で最高のはずみをつけた。

高橋はチームの天敵だった。昨季は4戦3敗。9月8日の対戦では、9回無死から代打西野が中安打を放つまで無安打に封じられ、完封を許した。「(対戦する)1発目でたたけるかによって変わってくる。年間、最低でも3、4試合は戦うと思うので」。

だが、吉田正には好相性のデータがある。プロ通算の対戦打率は5割4分2厘、3本塁打。昨季は10打数5安打と打ち込んだ。「得意苦手はない。去年打っていたとしても、今年打てる確証はない。投手も進化していますし、過去にとらわれず、打者もその上を行くのが1番」と慢心はない。

仕上がりは万全だ。対外試合3試合は5打数3安打。「勝ちにこだわって戦っていきたい。勝ちをチームに植え付けていくのが大事。簡単ではないけど、貪欲に、優勝を目指してやりたい」。選手会長が「頂」を見据える。【真柴健】

▼オリックスは12年から開幕戦で9連敗。11年の引き分けと合わせ、連続10シーズン白星発進がない。9連敗はパ・リーグ最悪で、76~85年に西武が1分けを挟んで記録したのとタイ。引き分けを挟まない9年連続敗戦は52~59年東映の8連敗を上回るリーグ最長だ。プロ野球最長は91~01年阪神の11連敗。(西武、東映はいずれも前身球団含む)