巨人は28日、沖縄・那覇キャンプを打ち上げた。選手会長の菅野智之投手(31)を中心に1つの輪を作り、DeNAとの練習試合前の練習後に中堅付近で3本締めを行った。

菅野は「裏方の皆さん、チームスタッフの皆さんのおかけで無事にキャンプを終えることができた。選手の皆さんは感謝の気持ちを忘れずに、チーム一丸となって『1Team!』でリーグ優勝、日本一を今年は絶対に達成しましょう」と呼びかけた。

異例のキャンプだった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で主力中心のS班は東京ドーム、1軍本隊と2軍は宮崎、3軍はジャイアンツ球場と4カ所に分かれてスタート。S班スタートの菅野は、米大リーグ移籍を視野に入れ元日に渡米したため、1月9日の帰国後は14日間の自主隔離を行った。調整遅れも心配されたが、2月27日の広島との練習試合で今季初の実戦登板。今季からプレートの踏む位置を一塁側に変更し、初の打者との対戦で2回を2安打無失点。21年仕様で、例年と変わらないペースまで戻してきた。

この日は通常通りキャッチボールを行うなど、登板から一夜明けても体に異常はなかった。「最初はどうなるかと思ったんですけど、体の仕上がりも自分が想像したのより早く仕上がったと思いますし、まだまだな部分もありますけど、沖縄の天候だったりに感謝しています」と順調な調整具合を口にした。

後輩の成長も実感した。自身と同じくS班で調整した鍵谷の姿に「先頭に立ってやってくれているなと思って。そろそろ僕もバトンタッチしないといけない時期に来ているのかなと思う」と期待。一方、例年ハワイで自主トレをともにする中川には「もっと頑張ってほしいです」とハッパをかけた。

最有力視される4年連続7度目の開幕投手に向け、このまま歩みを進める。3月26日のDeNAとの開幕戦までは1カ月を切った。「チームとしてはワンチームで、というところを目指しているので、その中心にいなきゃいけない。個人としては20勝を目標にやっていきたい」。自分のことだけでなく、チームのことも考えてまい進する。【久永壮真】