コロナショックの激震が走った。日本ハムは1日、新たにルーキー今川優馬外野手(24)ら4選手とコーチ1人、チームスタッフ2人を含む計7人が新型コロナウイルスの陽性判定を受けたと発表した。

事態の重さや、管轄保健所と調査を進めるにあたり、今日2日西武戦(札幌ドーム)の中止に踏み切った。前日4月30日には3選手が陽性となっており、チームでは計10人の感染が判明した。

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北の大地で、深刻な事態が起こった。日本ハムは前日4月30日の選手3人に続き、新たに計7人が新型コロナウイルスの陽性判定を受けたと発表した。球団はチームから多数の陽性者が発生した事態を重く受け止め、感染拡大防止の観点や、管轄保健所と調査を進めながら今後の対応を協議するため、2日の西武戦中止に踏み切った。

新たに陽性が判明したのは飯山裕志内野守備コーチ(41)、ドラフト6位の今川、ロニー・ロドリゲス内野手(29)、高浜祐仁内野手(24)、郡拓也捕手(23)、チームスタッフ2人。試合前には、今川が無症状ながら再検査の対象になったため「感染拡大防止特例2021」として、出場選手登録を抹消されていた。また、感染の疑いがあった飯山コーチと同3選手はベンチから外れ、試合後に陽性が発表された。飯山コーチは昨年9月にも感染し、約2週間後にチームに復帰していた。7人は発熱や体調不良などの症状はないという。チーム内で陽性が確認されたのは計10人となった。

連日の悪夢に見舞われた。30日に中島、西川、清水が陽性判定。清水の運転する車の助手席に同乗していた浅間も濃厚接触者の可能性があるとされ、4選手は同日に出場選手登録を抹消された。また同日、栗山監督やコーチ、選手、スタッフ全員が短時間で結果が出るスマートアンプ法のPCR検査を実施。同検査では全員の陰性が確認されたため、予定通り4月30日とこの日の西武戦が開催された。浅間は1日、保健所から濃厚接触者と判定された。

球団は今後、行動履歴やチーム内の接触状況を早急に取りまとめ、濃厚接触者の特定に向けて保健所の調査に最大限協力していく。なお、札幌ドームのロッカールームやトレーニングルームなどチームエリア全ての消毒作業は、30日の西武戦終了後に完了したと発表した。

日本ハムの川村代表取締役社長は「試合は安心安全の確保を最優先に考え、中止せざるを得ないと判断しました。苦渋の決断を、どうかご理解ください。現在は日本野球機構や管轄保健所と連携を取り、今後に向けた準備を整えてまいります。これまで以上に感染症対策を徹底し、いっそう気を引き締めて球団運営に臨みます」と話した。

◆コロナ感染で試合中止 1軍では昨年1度だけあり、8月2日ソフトバンク-西武(ペイペイドーム)が中止。同1日にソフトバンクが長谷川の感染を発表。同選手は当時2軍で調整中だったが、2軍の施設を利用した1軍選手にも感染の可能性があると判断され、翌日の試合が中止となった。

今年は試合中止ではないが、4月4日に巨人の中島、丸、若林、ウィーラーが陽性判定。ウィーラーが同日ヤクルト戦(東京ドーム)で「5番・左翼」でスタメンの予定だったが、試合直前に検査結果が判明し、隔離措置がとられた。

また日本ハムでは、昨年9月12日に飯山内野守備コーチの陽性判定を発表。同日夜から仙台遠征中の選手、首脳陣、チームスタッフ68人がPCR検査を受け、13日午前10時ごろに全員が陰性と判定。濃厚接触者もいないと確認された。チームは結果を待って通常より約1時間遅れで球場入りし、楽天戦(楽天生命パーク)が予定通り行われた。

◆再感染 新型コロナウイルスに1度陽性になった人が再び陽性になるケースは日本を含め、世界各地で確認されている。期間を置かずに体内に残ったウイルスが再び増えて症状が出る「再燃」のほか、一定期間が経過後に、再び感染したとみられる「再感染」がある。沖縄県では昨年10月、8月に感染し治療を受けた2人が再度感染。滋賀県では昨夏に感染した70代男性が、今年2月に再び感染。宮崎県では1月に陽性が確認され、治療を終えた80代の女性が4月に再び陽性と診断された。長崎県でも4月に1人の再感染が確認されている。

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