福岡大が1敗差で追う西南学院大との直接対決に快勝し、最終戦を待たずに2季連続で春秋通算59度目となるリーグ優勝を決めた。

先発の最速142キロ右腕、村上幸人投手(3年=九産大九州)が9安打1失点完投で5勝目を挙げ、打線も1本塁打を含む14安打5得点。投打がかみ合い、秋春連覇を飾った。6月7日開幕の全日本大学選手権(神宮など)に臨む。

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福岡大が優勝に王手をかけて迎えたライバル西南学院大との直接対決を制し、秋春連覇を達成した。

自慢の強打で、難敵を粉砕した。4回1死二塁から、5番・永江大樹主将(4年=東福岡)が右越え三塁打で先制点をたたき出した。昨秋のベストナイン、打点王が「(先発の)村上さまさま。投手が安定していて、こっちも流れがつかみやすかった」と口火を切り、チームが勢いづいた。その後も1点を加え、5回にも先頭の中村圭吾内野手(4年=九産大九州)が中押しソロを打つなど、14安打5得点と圧倒した。

投げては昨秋のベストナイン、最多勝利投手(5勝)の村上が、スリークオーターからキレのある直球を主体にカットボール、ツーシームを交えて相手打線を翻弄(ほんろう)。大学通算14勝目を挙げた。120キロを上げるスクワット主体のウエートトレーニングや食トレなどで体重を5キロ増やし、春季5試合は42イニングで自責点1の快投。昨年から成長した自信が、投の大黒柱を支える。

永江主将は「目標は全勝優勝。自信をつけて全国(全日本大学選手権)に行きたい」と、10戦10勝の完全Vがかかる9日の最終日へ気持ちを切り替えた。その先に、8強超えが目標の大舞台が待つ。【菊川光一】