ロッテ佐々木朗希投手(19)が16日、西武戦(ZOZOマリン)でプロ初登板初先発を果たした。5回4失点、最速は154キロ。勝ち負けはつかなかった。6安打5盗塁を許しながら、5三振を奪った。

    ◇    ◇    ◇

友の旅立ちにしびれた。大船渡高時代にバッテリーを組んだ及川恵介さんは「かっこよかったのをまず最初に感じました。同級生がプロ野球選手で1軍の試合に投げることをすごいと思いました」と朗希のデビューを振り返った。

さすが相棒、読み通りだった。「プロの初球は…ストレートですかね。コントロールする力ができたら、アウトコースの。高校時代は意外と初球スライダーもありました」。猛練習で自信を深め、高3時には朗希の投げたい球が分かるほどになっていた。

岩手・陸前高田での小学校時代は一緒のクラスになったこともあったが、東日本大震災で離ればなれに。交流は続き、朗希に誘われて高校で再びチームメートになった。幼少期から「朗希」「恵ちゃん」と呼び合う。「プロ野球選手はいろいろな人に影響を与える力があると思います。自分も朗希にもらった側の人間かなって思うので。ファンの皆さんから応援される選手になってほしい」と成功を願う気持ちは人一倍だ。

朗希たちとよく遊んだ少年時代は「パンが好きで、パン屋さんになりたいとか思ってました」と描いていた自分の夢を振り返る。今は「人に貢献できる仕事に」と未来を見すえる。幼なじみの旅立ちに刺激を受けた及川さんは17日、20歳になった。【金子真仁】