DeNAのエース今永昇太投手(27)が17日、横浜スタジアムでの1軍投手練習に合流した。昨年10月に左肩を手術。20日中日戦(横浜)に先発し、1軍復帰することが濃厚となった。「1つずつ勝っていくしかない。自分が投げた試合はもちろん、投げていない試合でも、どれだけチームにいい影響をもたらせるか。先発投手は投げていない5試合の方が多い。その中で自分がどう立ち振る舞えばいいのか、どう見られているのかを考えながら過ごしたい」。エースらしい言葉を紡いだ。

午前9時45分、今永が一番乗りで球場に姿を現した。外野フェンス沿いをランニングを終えるとダッシュ。さりげなくゴミを拾い、片付ける姿に視野の広さがうかがえる。キャッチボールは約40メートルまで伸ばした後、約20メートルに縮め、スライダー、フォークなどの変化球も交えて大貫に対して強めに投げた。その後、左手にボールを持ちながら、チェンジアップの握りを確認しながら再びダッシュを繰り返した。

「手術する前よりも、しっかりパワーアップして、ここに居られるようにやってきた。特別な気持ちはなく、シーズンも開幕している。すんなり練習できました」。1時間20分ほどの練習を終えると、落ち着いた表情で話した。

昨年10月に左肩を手術した。考える時間がたくさんあった。「けがしたことには必ず原因がある。なぜかと、どうしたら繰り返さないか。元に戻るより、しっかり技術も心もパワーアップしないと、けがをした意味がない。そこを考えて、段階を踏んでやってこられたのは良かった」。球速こそ手術前と変わらないが、ラプソードで回転数や回転効率が上がっていることを確認している。

今永は12日にイースタン・リーグのロッテ戦(ロッテ浦和)で、今季2度目の中6日で先発し、8回90球3安打6三振1四球無失点と好投していた。2軍ではここまで5試合で3勝1敗、防御率1・32。27回3分の1で29三振を奪い、失点はわずか4。「しっかりファームでも結果を出して1軍に帰ってこられたのは良かった。1軍でも投げているボールは変えずにやっていければ」と話した。

DeNAは43試合で11勝26敗6分けの最下位で、チーム防御率はリーグ最悪の4・63と苦しんでいる。エースの復活で上昇が期待される。

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