ソフトバンクが、交流戦では13年以来、8年ぶりに開幕2連敗を喫した。開幕カードの負け越し発進も8年ぶり。同点の8回に、泉-海野の若きバッテリーがやられた。1死から阿部に、左翼スタンドへ決勝ソロを被弾。工藤公康監督(58)は「打たれることは悪いという風には思わない。ただ打たれ方がね。あそこは長打、ホームランだけは避けないといけない場面。そこから下位打線にいくわけだから」と、厳しい表情で振り返った。

泉はこれが今季初被弾。試合前の時点では、23試合で防御率0点台とリリーフ陣を支えていた。森、モイネロが不在の状況で、重要な場面を任された。首脳陣の期待も高いだけに、工藤監督も苦言を呈さずにはいられなかった。だが、責めるだけではない。捕手の海野も含めて「1球の怖さというものが、彼らの中に根付いてもらえたら。どう次につなげるかが大事。こういうときこそね。負けるとそういうものが残る。勝ったときにはないでしょう。いい糧にしてほしい」と、成長につなげることを期待した。

交流戦で中日に負け越したのは06年、14年、18年に次いで4度目。過去3度はいずれも交流戦Vを逃した。ただ、連敗発進だった13年は、まくって逆転優勝を決めている。ただでは転ばないソフトバンクが、切り替えて12球団最多、交流戦8度の優勝を誇る本来の姿を見せる。【山本大地】

▽ソフトバンク栗原(先制打を含む今季4度目の3安打猛打賞)「いいポイントで捉えることができている。後ろにいいバッターが続いているので、何とかつなぐという意識で打席に入り、力みなくスイングができていると思う」