首位阪神が「日本生命セ・パ交流戦」の西武戦で、今季3度目の零敗を喫した。ドラフト1位佐藤輝にとっては大好きなももいろクローバーZのメンバーが訪れた「御前試合」。1試合3本塁打から一夜明けた怪物ルーキーが4打数無安打に抑えられるなど、打線は5投手による無失点リレーに屈した。2位巨人も敗れて4・5ゲーム差のまま。リベンジに行くぜっ!

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阪神ドラフト2位の伊藤将司投手(25)が1発に泣いた。0-0の2回1死、フルカウントから山川に真ん中に入った直球を、バックスクリーンへ運ばれた。「山川さんのホームランは悔しいですが、その後はなんとか粘ることができて良かったです」。6回途中5安打1失点で2敗目。投じた106球の中で悔しい1球となった。

この日出した5四球は、登板6試合目で最多。だが再三走者を出しながらも、持ち前の制球力は崩さなかった。「ゲッツーを取れたのは、自分の投球スタイルでいけたのかなと思います」。3回は先頭の森に四球を与えたが、中村を初球で中飛に打ち取り、続く栗山を二ゴロ併殺。5回も先頭の山田に四球を与えたが、若林をカットボールで二直に仕留め、飛び出した一塁走者の山田を刺す併殺に斬った。

先発の役割は果たした。福原投手コーチは「ボールが浮いてたり、大きく外れるボールがあったり。その中でもよく粘って投げたかな」と本調子でない中の粘りを評価。矢野監督も「1点でしのいでくれたからこそ、なんとか勝つチャンスもつくってくれた。相手の研究もある。疲れも出てくるし、そういうところを乗り切って、根気よく、粘り強く今日も投げてくれた」とたたえた。次は味方の援護も受けて、4勝目をつかみたい。【磯綾乃】