巨人岡本和真内野手(24)が5月度の月間「スカパー! サヨナラ賞」に輝いた。母の日決戦となった5月9日ヤクルト戦。1点を追う9回1死一、二塁、ライナーで右翼席に突き刺した逆転サヨナラ3ランが選出された。「サヨナラヒットもホームランも打ったことが無かった。どういう風に(ホーム)ベースを踏めば良いのか分からなかった」という困惑の1発だった。

今季はリーグトップのヤクルト村上に1本差に迫る同2位の19本塁打で、打点は断トツの58打点をマーク。4月27日ヤクルト戦(神宮)では史上300人目の通算100本塁打、1日西武戦(東京ドーム)では4番通算100号本塁打を達成した。勢いは増していくばかりだが、プロで放った115本の中でも特別な1本だった。「サヨナラは初めてだった。いつもサヨナラを打った人を迎える側だったのですごいうれしかったですね」と改めて1カ月以上前の一打をかみしめた。

東京オリンピック(五輪)に臨む侍ジャパンメンバーには選出されなかったが、引き続き巨人の4番として、淡々と自らの役割を果たす。「4番だからというのはなくて、先頭ならチャンスメークすることを考えますし、チャンスで回ってきたらランナーをかえすことを考えている」という1打席1打席の積み重ねで、数字を残してきた。この日からは7ゲーム差で追う首位阪神との重要な3連戦が幕を開ける。「首位のチームなのでしっかり勝てるように戦っていきたい」。伝統の一戦を制して、リーグ3連覇へ望みをつなぐためには主砲の活躍が欠かせない。【小早川宗一郎】