オリックス山本由伸投手が交流戦MVP受賞で決意を新たにした。先発で3戦3勝。チームを11年ぶりの優勝に導き「とてもうれしく思います。(MVP受賞も)とても光栄です」と笑顔を浮かべた。

防御率1・23の安定感で、33奪三振も12球団トップ。特に会心だったのが、6月11日の広島戦(京セラドーム大阪)だ。8回無死まで“完全投球”を見せつけた。先頭広島鈴木誠に初安打を許したが、8回無失点で今季6勝目を挙げ、自己最多の15三振を奪った。

最速158キロを計測した19年のプレミア12に続き、夢の東京オリンピック(五輪)にも内定した。「いつも以上にプレッシャーや緊張感があると思う。自分の投球ができるように準備と練習をしっかりして挑みたい」。交流戦のV腕に、今度は金メダル獲得にかかる期待も大きい。

チームは18日の再開リーグ戦で、2差で追う楽天といきなり首位攻防を迎える。山本はその先陣を託され、勝てば1差に迫ることができる。「順位もいいところに来ている。この流れに乗って、失速しないように頑張りたい」。19日は今季6勝を挙げ、新人王候補の19歳左腕宮城が先発予定。左右両輪で奪首を目指す。

チームは現在6連勝中。「この3連戦がすごく大事になる。シーズンが終わるときには、一番上にいられるように頑張りたい」。交流戦MVP選出御礼、五輪選出御礼。22歳右腕が快投で熱パを盛り上げる。【真柴健】