「侍対決」に勝った! 東京五輪の侍ジャパンメンバーに内定した阪神青柳晃洋投手(27)が、7回4安打1失点(自責0)の好投で6勝目をつかんだ。

「大野さんは素晴らしいピッチャーなので、本当にロースコアの試合になるのは分かっていましたし、そういうピッチャーに勝ててすごく良かったなと思います」。日本代表選出後初のマウンドで、ともに金メダルを目指す竜のエース左腕に投げ勝った。

虎が誇る「侍バッテリー」の勝利だった。1点リードの6回。高松に右前打を許して1死一、三塁とピンチを広げた直後、マウンド上で「作戦会議」が行われた。「梅野さんの配球で初球カットから2球目ツーシームというのが決まっていた。最高の結果につながったので、良かったと思います」。思惑通り、迎えた高橋周に内角低めのカットボールを投じ、2球目の外のツーシームで遊ゴロ併殺。7回も2死二塁の場面で梅野がマウンドへ駆け寄り、直後に阿部を右飛。日の丸を背負う2人が心を1つにした。

「侍投手」対決として注目の一戦。青柳も思いを隠さなかった。「めちゃくちゃ意識はしてました」。昨季は4度投げ合い2勝2敗。大野雄が3者凡退で立ち上がれば、青柳も3人でピシャリと抑えた。粘投を続ける左腕に、下手から繰り出す低めを自在に操り、ゴロアウト量産で対抗。矢野監督も「青柳でしっかり勝ったという試合をしてくれた。大野とか日本を代表するピッチャーに勝つというのは間違いなく自信になると思う」とねぎらった。

1位をキープした防御率は1・96まで下がり、両リーグ唯一の1点台に到達。「改めて数字で言われたら結構すごいですね(笑い)」と自分にびっくり。お立ち台の最後には、少し早めの意気込みを求められた。「僕自身経験したことない侍ジャパンですけど、タイガースを背負ってしっかり投げていきたいと思います」。照れ笑いしながらも、言葉はとても頼もしかった。【磯綾乃】

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