日本ハムが連夜の拙攻劇で連敗し、首位オリックスに今季初めてカード負け越した。22日に続いて相手を上回る9安打を放ちながら、8残塁で1得点のみに終わった。さらに、打撃好調の浅間大基外野手(25)が体の張りを訴えて4回の守備から途中交代するアクシデントも発生。暗雲垂れ込める1敗で、借金は今季ワーストタイの14に膨れ上がった。

     ◇     ◇     ◇

最後に訪れた、この日最大のチャンスでも、あと1本が出なかった。2点を追う8回2死二、三塁。野村が天を仰いだ。カウント2-2から外角低めに決まった155キロ直球に手が出なかった。見逃し三振で、少しだけ顔をのぞかせていた勝利の女神も去って行った。「何とかしなきゃいけなかったけど」と栗山監督は振り返ったが、攻撃の歯車がかみ合わない。

野村は8回の打席までに今季2度目の猛打賞をマークし、凡退したのは冒頭の場面だけだった。前夜に続いて二塁打は3本飛び出したが、得点につながったのは6回だけ。渡辺が放ったチーム44イニングぶり、リーグ戦再開後5戦目で初となる適時打も、得点力不足にあえぐ打線の起爆剤にはならなかった。

心配な事案も発生した。6試合連続でスタメン出場した浅間が4回の守備から途中交代した。栗山監督は「体が張ったと言っていたので…ちょっと、ごめんなさい」と話すにとどめたが、今後の影響も踏まえて大事を取り、早めに交代の決断をしたという。

浅間は3回に、左翼線へ二塁打を放って6試合連続安打を記録していた。1番打者として11試合にスタメン出場する6月の月間打率は3割8分2厘、出塁率4割1分4厘をマーク。懸命に打線をけん引する1人だけに長期離脱となれば手痛い。

首位相手に連敗で借金は再び今季ワーストタイの14に逆戻りした。今カード前までリーグ戦で唯一、勝ち越していたオリックスに対戦成績でも並ばれた。3連敗だけは阻止して、意地を見せたい。【木下大輔】

日本ハムニュース一覧はこちら―>