待ってましたジェームス弾!日本ハム野村佑希内野手(20)がオリックス11回戦(京セラドーム大阪)で今季1号ソロを放った。開幕から約3カ月、今季92打席目となった4回の第2打席で、追い求めていた放物線を左翼席へ描いた。左膝痛を抱えながらも奮闘する愛称「ジェイ」のアーチで、チームの連敗と11連勝中だったオリックスの快進撃を止めた。

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いろんなモヤモヤを取っ払う、壮快な放物線だった。野村がついに、本領を発揮した。4回先頭。やや内角へ食い込んできた140キロ直球を強振で完璧に捉えた。「1本出たことで、気持ちも少しはスッキリすると思う」。最近の試合では常に心掛けている強いスイングから角度よく飛び出した打球は、勢い十分で左翼席まで飛んだ。待ち望んでいた今季1号本塁打は今季92打席目、開幕から90日目でついに生まれた。

野村 長打もなかったですし、なかなかチャンスでも(打てずに)迷惑をかけていた。気にしている部分もあったので、なんとか1本出てくれて良かったかなという感じです。

23日は今季2度目の猛打賞も、2点を追う8回2死二、三塁の好機だけ凡退していた。「昨日だけじゃない。勝てる試合もなかなか僕が1本打てなくて得点に結び付かなかったりしている」と、責任を感じるとともに、持ち味の長打もあまり打てずにフラストレーションがたまっていた。「ジェームスも、やっぱりホームランがないのを本人は気にしていた可能性もある」と野村の心中を察していた栗山監督も「1発出たら楽になると思う」。ここからの爆発に期待をかけた。

4月に痛めた左膝は万全ではないが、野村は「できる範囲の痛み」と強調する。根拠は過去の経験値。「ケガも何度かしているので、ある程度これはダメだなっていう線引きができるようになってきた」。痛みが伴うのは走る時だけ。グラウンドに出れば、今できる精いっぱいのラインぎりぎりを攻めながらプレーすると心に決めている。

野村 そういう状況で1軍で出してもらうことも、なかなかないことだと思うので、足が痛いとか言い訳せずに、しっかり結果を求めてやっていきたい。

前半戦は残り14試合。野村は自分らしい打球をたくさん飛ばして、チームのために突っ走る。【木下大輔】

▼日本ハム野村が24日オリックス戦の4回に今季1号ソロ。25試合92打席目での1発で、高卒2年目の昨季は10試合35打席目でプロ初本塁打となるシーズン1号を記録した。負傷離脱から復帰した6月4日以降、14試合に出場し、51打数17安打、打率3割3分3厘。先発11試合で無安打は2試合しかない。

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