5連勝に導くキラ星になった。ロッテのドラフト4位・河村説人投手(24=星槎道都大)が7月7日に77球を投げて、プロ初白星を挙げた。初先発をニュースで知り、慌てて北海道から飛んできた母の前での好投。ウイニングボールは「親にあげようと思います」とお立ち台で笑った。

開幕戦をはじめ、リリーフで15試合に登板しながら、勝ち負けはつかなかった。それだけに「(リリーフで)粘って投げていればどこかで(白星が)転がってこないかなと思っていたんですけど」と笑い「しっかり先発で勝ててうれしく思います」と格別の勝利にはなった。

その開幕戦では甲斐に被弾するなど、相性は決して良いほうではなかった。それがこの日は5回2安打1失点。初回、1番三森を8球連続直球で空振り三振にし、勢いに乗った。「田村さんの配球を信じて、丁寧に投げることができましたし、点を取られた場面を1点で粘れたので」。192センチの長身からの角度とホップ率の高さが特徴の直球で、強く押していった。

亜大を1年途中で中退し、翌春に星槎道都大に再入学した経緯を持つ。自主練習をたっぷりとれる環境で、自分に向き合う時間を大事にしながら、プロ野球を目指してきた。中退を認めてくれ、次へのサポートもしてくれた生田監督はじめ亜大野球部への感謝も忘れない。「相手の東浜さんも亜細亜大学だったので複雑な気持ちだったんですけど」としながら「しっかり自分がやれることをやっていれば結果はついてくるのかなと思ったので」と、歩んできた道に胸を張った。【金子真仁】

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