“メガゴジラ”がプロの世界で第1歩を踏み出した。巨人の長身ルーキー秋広優人内野手(19)が、プロ初出場を果たした。

5点を追う9回1死、小林の代打で登場した。中日の5番手藤嶋に対し、初球カーブを見逃しボール。2球目の外角の135キロスプリットを、こすりあげ、浅めの左飛に倒れた。高卒野手1年目でのデビューは19年山下以来となった。

秋広はプロ初打席を「1軍出場というのを目標にやってきたので、素直にうれしかったですし、すごい楽しかった。ずっと積極的に振っていくというのは自分の中で続けてきた。それができたことは良かったです」と振り返った。

開幕直後の4月4日に1軍選手に新型コロナ感染者が出た際に初昇格したが、出場機会はなく、同6日に登録を抹消された。2軍ではチーム内で4位の80試合に出場。同3位の8本塁打をマークしている。9月に入ってからは16試合で打率2割9分、2戦連発を含む3本塁打と好調を維持してきた。

要因の1つはフォームの修正。阿部2軍監督に指導を受けながら、構えたときのグリップの位置を低めに設定した。「追い込まれてからも、ヒットだったりが増えて、長打も打てるようになった。すごく良い感じに来ていると思います」と手応えを口にした。

28日に約5カ月ぶりに1軍に昇格。阿部2軍監督からは「素直に頑張れよ」と言葉をかけられ、「頑張ります」と返した。1年目で初本塁打を放てば15年の岡本和、93年松井秀喜に肩を並べる。大きな体に大きな可能性を秘めた超大型新人が、プロの舞台に足を踏み入れた。【小早川宗一郎】

◆秋広優人(あきひろ・ゆうと)2002年(平14)9月17日、千葉県生まれ。二松学舎大付(東京)では投打二刀流で投手で最速144キロ、打者で23本塁打。趣味はカラオケとボウリング。十八番はサザンオールスターズの「TSUNAMI」で、ボウリングの最高スコアは199。200センチ、95キロ。右投げ左打ち。足のサイズは32センチ。馬場正平(ジャイアント馬場)、育成ドラフト8位で巨人に入団した同期の阿部剣友と並んで、日本人選手でプロ野球史上最長身。