阪神ジョー・ガンケル投手(29)が7回途中4安打無失点の好投で9勝目を挙げた。ジェフリー・マルテ内野手(30)が3回に3戦連続となる先制の22号ソロを放ち、これが決勝点。守護神ロベルト・スアレス投手(30)は最終回を無失点で締め、リーグ最多のセーブ数を36に伸ばした。

    ◇    ◇    ◇

3日連続で「ラパンパラ」を見せつけられ、中日ビシエドもさすがに苦笑いするしかなかった。

阪神ジェフリー・マルテ内野手(30)がまたも竜を相手にフルスイングを決めた。両チーム無得点で迎えた3回裏2死。左腕小笠原の初球、内角高め145キロを狙い打ちだ。中日3連戦3連発となる先制の22号ソロは決勝弾。1-0の完封勝ちに「投手陣が頑張ってくれたおかげ。そこに勝ちもセーブもつけられて、本当に満足しています」と目尻を下げた。

2歳年上のビシエドとは親交が深い。今夏の球宴ではバットを交換。この1本を8月31日の甲子園中日戦で折った直後、一塁ポジションにいた友人の大笑いに思わず照れ笑いした。それでもめげずに9月下旬、バンテリンドームで2本目を交換。今度こそ長く使用するつもりが、再びポキリ…。この3連戦は自前の相棒で3戦連発を決め、相手チームの先輩を脱帽させた。

アーチの中身がとにかく濃い。1日は1点リードの5回に突き放す3ラン。2日は1回に先制&決勝3ラン。そして、3戦目も先制&決勝ソロだ。「すべてのホームランが勝利に結びついたことがうれしい」。本人も充実感たっぷり。お立ち台では9勝目を手にしたガンケルから「ハンパ、ナイッテ!」と日本語で賛辞を贈られ、再び笑みがこぼれた。

もちろん、甲子園のヒーローインタビューも3戦連続。最後はこれも3日連続で「3、2、1…ラパンパラー!」と球場全体で弓を引くパフォーマンスを共有し、気持ちを新たにした。「まだ試合が残っているので、全部勝つつもりでやりたい」。首位ヤクルトとの1ゲーム差は変わらず。5日からのビジター週間も勢いの手は緩めない。【佐井陽介】