ノーヒット投球の巨人菅野智之投手(31)が、7回の投球前に突如、異変を訴えてマウンドから姿を消した。

登板前日の6日は、先発として「チームを鼓舞するようなピッチングがしたいですし、長いイニングをしっかりと投げたい」と話していた。6回まで抜群の安定感を発揮。好調ヤクルト打線に無安打投球で圧倒した。

86球を投げ、終盤戦に入っていく7回の登板直前にアクシデントが発生した。投球練習中に右手を気にするしぐさを見せた。ベンチから桑田投手チーフコーチ補佐とトレーナーが慌ててマウンドに駆けつけた。ベンチの宮本投手チーフコーチがブルペンへとつながる電話の受話器に手をかけた。菅野がベンチに引き揚げてから、しばらくして原監督が球審にデラロサへの投手交代を告げた。降板直後、菅野はベンチの最前列で戦況を見守っていたが、8回の攻撃前にクラブハウスへ引き揚げた。

球団によると「右手親指をつったため」降板した。次回登板は問題がない見込み。菅野は「まんべんなく、全ての球種を投げて、特別悪いボールもなかったので、最近の中では一番バランスよく投げることができたと思います。できればもう1イニングは投げたかったです。それでも前向きにとらえて、次へつながるピッチングができたと思います」と振り返った。

今季の菅野は6月の交流戦は2戦2敗に沈み、ファームで再調整をして臨んだ7月の復帰戦も3回持たずに降板。ここまでシーズン4度目の登録抹消を強いられ、7月中旬には東京五輪辞退を強いられた。